心身医学
心身医学の臨床研究では、「心身症」を対象として、多岐に渡る検討が求められています。
具体的には、消化管運動機能など各疾患別病態の評価、自律神経系や内分泌系など中枢と末梢をつなぐシステムに関する検討、心理社会的因子の検討、心身相関の評価、ケアなど相互作用の評価、治療者-患者関係の評価、心身医学的治療の効果の評価などが挙げられます。
特に、心身相関は心身医学特有の重要なテーマです。この研究には次のような独自性もあり、まだまだ未開拓でやりがいのある領域となっています。
- 対象である「心身症」が多様な疾患群であり、研究の対象として扱うことが容易でない。
- 一般の医学的検査で評価が困難であり、定量的にとらえにくい事象が多い。
- 多要因で複雑な系であり、評価が難しい。
- 自覚的(主観的)評価が重要であるが、客観的評価に比べて扱いが難しい。
このような課題を踏まえ、当科では機能性身体疾患、消化器心身症、緩和医療・精神腫瘍学、慢性疼痛、バイオフィードバックなどの分野で研究の取組みをしています。
研究手法としては、一般的な解析に加えて、質的研究、精神生理学的手法などを試みています。
現在の研究テーマ
研究業績