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研究情報を更新しました
加藤教授の共著論文が学術誌「日本発達系作業療法学会誌」に掲載されました
就学前の自閉スペクトラム症児にみられる反復的行動への介入方法と効果に関するシステマティックレビュー
日本発達系作業療法学会誌
宇田あかね、笹井武広、伊藤凌太郞、アンミー、井上真由美、駒木美紗、草野祐介、田畑阿美、加藤寿宏
研究の概要
目的:自閉スペクトラム症(以下ASD)は「社会的コミュニケーションの障害」と「行動・興味・活動の限定された反復的様式(反復的行動)」の2つを中核症状とする神経発達症です。反復的行動は、対人関係や日常生活に支障をきたすことや、養育者のストレスとも関連することがわかっています。しかし、コミュニケーションの障害に比べ反復的行動に対する支援の研究は非常に少なく、その有効性については明らかになっていません。
私たちは、科学的根拠に基づいたASD児の作業療法を行うには、今までの反復的行動に対する支援方法について明らかにする必要があると考え、国内外の就学前の自閉スペクトラム症児の反復的行動に対する支援方法とその効果についてシステマティックレビュー(今までの研究論文を調査し、複数の研究を選定し、研究ごとに同質の研究をまとめ、研究のバイアス(偏り)を評価しながら、研究結果を分析し、まとめていく研究方法)を行いました。
方法・結果:2012年以降の国内外の論文を6つのデータベースから検索し、19編の論文が選択されました。そのうち、応用行動分析に基づく支援が6編ともっとも多く、薬などの医行為は3編でした。また、支援方法は子どもに対する直接支援のみでなく家族への支援も6編あり、すべてにおいて反復的行動の減少などの効果がありました。
応用行動分析の考えをとりいれた作業療法や家族への支援は作業療法でも行われており、今後、これらの考えを取り入れた作業療法の効果検証が課題となります。
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