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研究情報を更新しました
梅原助教の論文が国際学術誌「Journal of Applied Physiology」に受理されました
Skeletal muscle shape influences joint torque exertion through the mechanical advantages
(発揮筋力に対する骨格筋の形状の影響)
Journal of Applied Physiology
Umehara J, Taniguchi M, Yagi M, Li G, Soufi M, Otake Y, Sato Y, Fukumoto Y, Yamagata M, Nakai R, Ichihashi N
研究の概要:
骨格筋の形は機能に影響するのだろうか?骨格筋バイオメカニクス分野における過去の研究は筋の大きさ(体積や断面積)に注目しており、筋形状の機能意義は未だ明らかとなっていなかった。本研究では、統計形状モデリングという形状を定量化できる解析手法を用いて、この課題に取り組んだ。健常成人を対象に下肢のMRI画像を撮像し、人工知能による自動セグメンテーションを用いて、大腿四頭筋の形状を抽出し、統計形状モデルを構築した。興味深いことに、大腿直筋と内側広筋では筋の体積に加えて形状も筋力に関連する変数として選択され、体積が大きいことに加え、大腿直筋の内外側方向の湾曲が大きいほど、内側広筋の遠位部が前方へ膨隆しているほど、膝伸展筋力が強いことが分かった。このメカニズムを明らかにするため、モーメントアームと作用線を算出し筋形状との関係を調べたところ、大腿直筋の湾曲や内側広筋の膨隆が大きいほど、前額面上で作用線が内側を向いていることが分かった。また、内側広筋の膨隆は膝蓋大腿関節の外側回旋モーメントアームとも関連していた。これらの結果より、筋の3次元形状は力学的利点を変化させることで筋力発揮に影響することが明らかとなった。本発見は骨格筋バイオメカニクスにおける筋形状の機能的意義を示したとともに、筋形状に着目した評価法やトレーニング法など、リハビリテーションの新たな展開に繋がる可能性を秘めている。
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