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学部・大学院

研究情報を更新しました

市橋教授、八木講師の共著論文が国際学術誌「Journal of Biomechanics」に受理されました

Iliotibial band stiffness is associated with patellar height

(腸脛靭帯の硬さが膝蓋骨高さに関連する)


Journal of Biomechanics

Asayama A , Yagi M,Taniguchi M,Nakai R, Ichihashi N


研究の概要:

膝のお皿の骨(膝蓋骨)の位置が高くなることは、膝蓋大腿関節に痛みを生じる「膝蓋大腿関節痛」や、膝蓋骨がぐらつく「膝蓋骨不安定症」と関係していることが報告されています。これまで、膝蓋骨高位は主に骨の形状の問題と考えられており、軟部組織との関連は、十分に明らかになっていませんでした。本研究では、膝蓋骨の高さと、それに付着する軟部組織の硬さとの関連を調べました。若年成人22名を対象に、MRIを用いて膝蓋骨の高さを測定し、超音波によるせん断波エラストグラフィという手法を使って、大腿四頭筋(大腿直筋、中間広筋、外側広筋、内側広筋)および腸脛靭帯の硬さを評価しました。その結果、膝蓋骨の高さには腸脛靭帯の硬さが関連していることが分かりました。つまり、腸脛靭帯が硬い人ほど、膝蓋骨の位置が高くなる傾向が示されました。腸脛靭帯の硬さは、ストレッチなどの理学療法で改善できる可能性があります。このことから、将来的には膝蓋骨の位置を改善する効果的な保存療法の開発が期待されます。

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