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研究情報を更新しました

野村教授が責任著者の論文が国際学術誌「Clinical and Experimental Nephrology」に採択されました

Hybrid Intradialytic Cycling Plus Neuromuscular Electrical Stimulation in Hemodialysis Patients: A Randomized Two-Period Crossover Pilot Trial
(血液透析患者に対する透析中サイクリング運動と神経筋電気刺激の併用:無作為化2期クロスオーバー・パイロット試験)

Clinical and Experimental Nephrology

Kengo Taketani, Takuo Nomura, Tetsuya Jibu, Hiromi Fukutomi, Yoshihiro Yamamoto

研究の概要:
内部障害・産業理学療法分野の野村卓生 教授は、トヨタ記念病院の竹谷健吾 先生との共同研究を進め、透析中のサイクリング運動と神経筋電気刺激を組み合わせた介入を全参加者が完遂し、今後の大規模臨床試験につながる重要な知見が得られました。
血液透析を受けている患者さんでは、下肢筋力や身体機能が低下しやすく、その低下は日常生活や移動能力にも影響します。透析中に行う運動療法は、医療スタッフの見守りのもとで実施できることから、継続しやすい運動療法の一つとして注目されています。一方、神経筋電気刺激(neuromuscular electrical stimulation:NMES)は、電気刺激によって筋収縮を引き起こし、随意運動を補助する方法です。
本研究では、維持血液透析患者8名を対象として、透析中に仰向けで行うサイクリング運動に、両大腿へのNMESを組み合わせることで、通常のサイクリング運動よりも下肢筋力や身体機能を改善できるかを検討しました。
研究には無作為化2期クロスオーバーデザインを採用し、参加者全員が「通常のサイクリング運動」と「サイクリング運動+NMESによるハイブリッドトレーニング」の両方を実施しました。各介入は3か月間、1回30分・週2回行い、2つの介入の間には1か月間のウォッシュアウト期間を設けました。主な評価項目は膝伸展筋力でした。 
その結果、8名全員が研究を最後まで完遂し、予定された384回すべての運動セッションを実施することができました。また、介入に関連する有害事象は記録されませんでした。一方、3か月後の膝伸展筋力について、ハイブリッドトレーニングと通常のサイクリング運動との差は 4.38 Nm(95%信頼区間:−17.13~25.89 Nm、P=0.636)であり、今回の小規模な研究では、NMESを追加することによる明確な上乗せ効果を示すことはできませんでした。
今回の研究は8名を対象としたパイロット試験であるため、NMES追加の有効性や安全性を結論づけるものではありません。しかし、透析中のサイクリング運動とNMESを組み合わせた介入を、全参加者が継続して完遂できたことは、今後の臨床研究を進めるうえで重要な知見だと考えています。
血液透析患者さんに対する運動療法では、筋力や身体機能を維持し、日常生活を支えることが重要です。今回得られた成果をもとに、今後は対象者数を増やした並行群無作為化比較試験を実施し、より身体機能が低下した患者さんも含めて、ハイブリッドトレーニングの有効性と安全性をさらに検証していく必要があります。  
本研究にご協力いただいた患者様、透析室の医療スタッフの皆様、ならびに共同研究者の皆様に心より感謝申し上げます。
 

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