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学部・大学院

研究情報を更新しました

市橋教授の共著論文が国際学術誌「Journal of Sports Medicine and Physical Fitness」に受理されました

Impact of resistance training-induced changes in muscle quality on muscle power: a post-hoc analysis

(筋力トレーニングに伴う筋質の変化が筋力に与える影響)


Journal of Sports Medicine and Physical Fitness

Wang Z, Taniguchi M, Saeki J, Ichihashi N


研究の概要:

運動介入により生じる筋機能の向上は、筋量・筋質の改善や神経の適応による影響と解釈されており、運動介入による筋量・筋質の変化は其々異なる筋機能に関連する可能性がある。本研究の目的は、8週間の運動介入による筋量・筋質の変化が筋機能向上に対する影響を検討し、各筋機能向上の関連要因を明らかにすることとした。健常若年女性33名を対象に、60%1RM負荷で高スピードまたは低スピードでの求心性膝伸展運動(10回×4セット、週3回)を8週間実施した。 介入前後にBモード超音波で大腿四頭筋の筋厚(筋量指標、QFMT)・筋輝度(筋質指標、QFEI)を計測し、BIODEXを用いて1RM・等速性筋力(60°/s、300°/s)を評価した。RVDは300°/sの角速度-時間の傾き、Peak powerは1RMの60%負荷下でのトルクと角速度の積の最大値とした。さらに、countermovement jump(CMJ)でphysical performanceを評価した。各指標の変化率を算出し、筋量・筋質の変化と筋機能・CMJの変化との関係を重回帰分析(介入群を調整変数)で検討した。その結果、QFMTの増加率は1RM向上と有意に関連し、筋肥大が大きいほど筋力が向上した。一方、QFEIの改善率はRVD・Peak power・CMJの向上と有意に関連し、筋質の改善が素早い筋発揮能力や身体能力の向上に寄与することが示された。 これらの結果から、若年者の爆発的パフォーマンスを高めるためには、筋肥大を目指すだけでなく、筋質の向上も視野に入れたトレーニング戦略を併用することが重要であることが示唆された。

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