教員評価実施基準
関西医科大学における教員評価実施基準
1. 趣旨
この実施基準は、関西医科大学における教員評価委員会規程に定めるもののほか、教員の評価に係る評価基準、評価項目および評価資料の作成、評価の実施手順等に関し、必要な事項を定めるものとする。
2. 評価の対象
評価の対象となる教員は、本学常勤の教授、准教授、講師および助教とする。
ただし、調査実施日において、学外出向、休職、海外出張中の教員および評価対象期間において、勤務実績が6ヵ月未満の教員は除く。
3. 評価の期間
昨年度4月から3月までを、評価対象期間とする。
4. 評価の領域
臨床系の教員は「教育」、「研究」、「診療」、「大学運営」および「社会貢献」の5領域について、基礎社会系および教養系の教員は、「診療」を除く4領域について評価を行う。
ただし、臨床系の教員のうち、任期付助教(専攻医)については、「教育」、「研究」および「診療」の3領域とする。
5. 評価の方法
(1)教員は、活動状況を「教員活動状況調査票」(以下「調査票」という)に記入し、教員評価委員会(以下「評価委員会」という)に提出する。
(2)委員会は、各評価領域において、調査票の回答内容(診療領域においては評価シートでの評価結果)および事務的に収集した結果から、評価項目ごとにポイント換算を行い積算し、高得点者から順に、上位10%に5点、以下、20%に4点、40%に3点、20%に2点、残り10%に1点の点数を割り振り、これを各評価領域の評価点とする。
(評価値および評語)
5:極めて高いレベルの活動が認められたもの
4:高いレベルの活動が認められたもの
3:平均レベルの活動が認められたもの
2:平均レベル以下の活動が認められたもの
1:許容レベル以下の活動であるもの
(3)講座および教室等の主任教授を除く教員は、その職務の実態等に応じ、各領域の評価に加える重みについて、自己の考えを委員会へ申告することができる。臨床系の教員の場合は、5領域の合計が「25点」(任期付助教(専攻医)は、3領域の合計が「15点」)となるように定める。教養系および基礎社会系の教員の場合は、4領域の合計が「20点」となるように定める。ただし、配分する点数は1点(講師以上は3点、診療教授は2点)以上とする。
(4)評価点の計算方法(100点満点)
1)臨床系教員
〔(各領域の評価点×各領域への重み付け)の和(125点満点)〕×100/125
※ 任期付助教(専攻医)
〔(各領域の評価点×各領域への重み付け)の和(75点満点)〕×100/75
2)教養系および基礎社会系教員
〔(各領域の評価点×各領域への重み付け)の和(100点満点)〕
(5)総合評価は、上記点数(最高100点)を基に、次の5段階で総合的な評価を行なう。
(総合評価の評価値および評語)
A:90以上 特に優れている
B:70~89 優れている
C:50~69 水準に達しているが改善の余地がある
D:30~49 やや問題があり改善を要する
E:29以下 問題があり大幅な改善を要する
6. 各領域の評価項目
● 教育活動
- 講義担当時間数
- 学部実習・演習担当時間数
- 1学年早期体験実習指導(1学年合宿研修参加実績については事務局にて集計)
- 3学年配属実習で指導に要した時間
- 卒前臨床実習病棟実習直接指導学生数:5,6学年
- 臨床実習におけるセミナー担当回数:5,6学年
- 卒前臨床実習外来実習直接指導学生数:5,6学年
- 教育医長の就任状況
- 試験問題作成数(全学的なもの:総合試験、クリニカルクラークシップ総合試験、CBT、大学院入学試験)
- 試験監督時間数(全学的試験、大学院入学試験、学科目試験)
- 教育関係研修会(FD)への参加
- 教務委員会への教育貢献ポイント
- 大学院生直接指導数(日本人学生・外国人留学生)
- 大学院選択必修コース担当実績
- 大学院共通コース担当実績
- 研究生、専攻生直接指導数
- 卒後臨床初期研修直接指導時間
- クラスアドバイザー活動
- 学位審査委員
- メンター担当教員
- 教育領域における自己省察(ティーチング・ポートフォリオ)
● 研究活動
- 論文発表、学会発表等
- 公的競争的研究資金申請(科研費・文部科学省・厚生労働省・JST・財団助成金)
- 公的競争的研究資金獲得状況
- 特許・発明等の取得(出願、審査請求)状況
- 学会賞受賞
- 研究医長の就任状況
- 著書
● 診療活動
- 診療能力
- 勤務態度
- 当該科の診療遂行上の役割
- 病院業務(外来医長、病棟医長の就任状況・病院主催の委員会活動)
- 附属病院主催の講習会への出席状況
● 大学運営活動
- 役職就任状況
- 教授会出席状況
- 業務出張日数
- 大学主催の委員会活動
- 関西医科大学附属病院(枚方・滝井・香里)主催の市民公開講座での講演
- 入学試験に係る業務(面接、試験監督、本部委員、採点者等)
- 大学(講座を含む)公式ホームページの作成
- 附属看護専門学校講義担当
- 学内学術集談会(座長、演題発表者、特別講演演者)
- 関西医科大学雑誌における査読実績
● 社会貢献活動
- 学会、協会における役職、委員としての活動
- 国際的学術雑誌への編集協力
- 他大学、他機関における非常勤講師・大学院講義(セミナー)・市民公開講座・試験監督(CBT・OSCE)・研修医ワークショップタスクフォース等の協力
- 他機関および官・公機関への専門家・学識経験者としての協力
7. 評価結果の通知(フィードバックの方法)
委員長は、評価結果を部局の長および教員個人に通知する。
8. 異議の申し出
(1) 被評価者は、評価結果に対する異議を申し出ることができる。
(2) 異議の申し出は、評価結果の通知を受け取ってから1ヵ月以内とし、書面にて人事部人事研修課経由で委員長に申し出るものとする。
(3) 委員長は、被評価者から評価結果に対する異議の申し出があったときは、必要に応じて教員評価委員会に諮問し、その答申に基づいて、意見を聴取する機会を設けるよう配慮するものとする。
9. 評価結果の利用
(1) 委員長は、評価の結果を教員の諸活動の活性化を促すために利用するものとする。
(2) 委員長は、特に高い評価を受けた教員に対し、その活動の一層の向上を促すための適切な措置をとるものとする。
(3) 「問題があり大幅な改善を要する」と評価された教員に対しては、講座の長から口頭注意を行うものとする。
10. 評価結果の公表
教員個人に係る評価の結果は、個人情報として取扱い、原則として公表しない。
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