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作業療法学科

作業療法士とは

作業療法士は、疾患・障がいの種類や病期を問わず、生活に支援を必要とするすべての人が“その人らしく生活すること”を支えるリハビリテーション専門職です。

作業療法士は、人体構造や疾患・障がいについての医学的知識を備えた医療専門職であり、医療・保健・福祉に関する制度やサービス、地域社会や福祉機器など生活環境についての知識を有した生活支援の専門家です。

さまざまな障がいに対して

  • あたま…高次脳機能障害・神経発達症(発達障害)
     脳の損傷により生じる記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害、学習障害などを対象とします。
  • からだ…身体障害・小児期障害
     脳・神経・筋の損傷により生じるさまざまな障がいを対象とします。
     心疾患・呼吸器疾患・がん等によって生じる障がいも対象としています。
  • こころ…精神障害・気分障害
     精神心理的な問題を抱えた方への支援をおこないます。

どんな時でも

  • 予防期…病気やケガが起こる前から
  • 急性期…病気やケガ、手術の直後から
  • 回復期…症状や障がいが落ち着いてきたら
  • 生活期…その人らしい生活をとりもどす
  • 終末期/緩和ケア…より高いQOLのために

あらゆる側面から

  • 基本的動作能力…身体機能/高次脳機能(注意・記憶など)/精神心理機能へのアプローチ
  • 応用的動作能力…生活でおこなう活動の自立支援
  • 社会的適応能力…就学/就労/地域での活動参加の支援

人生のすべてのステージで

  • こども…脳性まひ・発達障害・小児がん・筋ジストロフィー など
  • おとな…脳卒中・脊髄損傷・うつ病・がん・頭部外傷 など
  • 高齢の方…認知症・パーキンソン病・関節炎・介護予防 など

カリキュラムの特徴

作業療法学科では日常生活で行われる行為(食事、着替え、通勤・通学など)の障がいとその支援について学びます。障がい領域に特化した最先端の設備を設け、身体・精神・高次脳機能・発達の障がいや、子どもから高齢者まで専門性の高い作業療法を学ぶことができます。世界作業療法士連盟(WFOT) に準拠したカリキュラムに沿った多彩な科目を設置しています。

緩和ケアにおけるリハビリテーション(学部共通)
緩和ケアの概念、対象となる症状、対処法について学習するとともに、緩和ケア病棟や緩和ケアチームにおけるリハビリテーション専門職の役割について学習します。
アシスティブテクノロジー学
生活を支援するアシスティブテクノロジーは目覚ましく進化しています。最適な機器を提供・開発するための知識と技術を学びます。
神経発達症と作業療法
神経発達症(自閉スペクトラム症・ADHDなど)に対する治療理論や学校教育機関との連携、作業療法士の役割について、実践例を交えながら学習します。
就学・就労支援論
就学や就労は、人の成長や社会・家庭における役割の獲得につながります。就学・就労支援における多職種との連携や作業療法士の役割についての理解を深め、必要となる知識を習得します。
在宅支援論
在宅支援では、対象者が生活する住宅環境やコミュニティ、家族も対象とします。対象者が安全で健康に地域での生活を継続するために、作業療法士が果たすべき役割について学習します。また、地域生活に関連する施設・企業でのフィールドワークを行います。
スポーツと作業療法
認知機能(注意・身体イメージ・視覚認知機能など)がスポーツの競技場面においてどのような役割を担っているか理解を深め、スポーツ競技を脳科学の視点から分析し介入戦略を立案するための知識を習得します。

教員メッセージ

学科長 種村 留美

専門領域:高次脳機能障害作業療法、地域リハビリテーション

皆さんはどんな作業療法士を目指していますか? まだ漠然とした夢でも大丈夫です。入学してからの授業を積み重ねていくことで、自分の意思が固まっていくことは間違いありません。作業療法士になるための準備をたくさん経験し、あらゆる場面で語り合っていきましょう。私の専門は、脳血管障害や交通事故などの後遺症で生じる記憶障害などの高次脳障害障害や認知症の作業療法を専門とします。臨床や教育・研究で培ったこれまでの知識と経験を皆さんにお伝えし、作業療法の対象者の方に寄り添える作業療法士となることのお手伝いをしていきたいと思います。皆さんとお会いできる日を楽しみにお待ちしています。

教授 吉村 匡史

専門領域:精神医学

心身を問わず障がいのある人々ができなくなってしまった日常的な行為を、さまざまな手法によって回復すること。それが作業療法の役割です。日本は超高齢社会を迎え、作業療法士へのニーズが高まる一方で、その数はまだ充分に確保されていないと言えるでしょう。

関西医科大学は、最先端の医療を開拓し、時代の要請に応える教育機関の使命として作業療法学科を設立しました。臨床・教育・研究において数々の経験を積み重ねてきた精鋭の教員が揃い、みなさんを待っています。患者さんはもとより自分自身の人生も豊かにできる専門スキル、そして人に寄り添う慈しみの心を、このキャンパスで育んでください。

教授 福井 信佳

専門領域:身体障がい・義肢装具

作業療法士は、けがや病気によって失われた機能を再獲得し、それだけではなくその再獲得した機能を活用してその人らしい人生を送ることができるように支援する医療専門職です。治療を必要とする人には治療の技術を、生活や仕事上の援助を必要とする人には援助の技術を提供します。

本学作業療法学科には、様々な専門領域で活躍中の教員が集まっています。皆さんが卒業時にどんな作業療法士になりたいか、どんな病院/施設に就職したらいいか、きっと適切なアドバイスがもらえると思います。さて、私の専門は義肢装具、特に義手の教育・研究を行っています。あまりなじみのない作業療法の領域かもしれませんが丁寧にご説明します。ご入学を心よりお待ちしております。

教授 加藤 寿宏

専門領域:発達障がい(自閉スペクトラム症)、小児がん

「作業療法を学ぶ大学は同じではありません」
作業療法士の国家試験の受験資格を得ることは同じでも、何を学べるかは、大学により異なります。現在、作業療法士は、病院だけでなく、行政、学校、司法や大学の研究者など幅広い分野で活躍しています。また、海外で活躍する作業療法士も増えています。

関西医科大学が得意とする領域の一つに、子どもの作業療法があります。中でも、自閉スペクトラム症を主とした発達障がいのリハビリテーションに関する教育・研究は、教員スタッフ、設備など充実しています。さらに、地域の子どもの発達を支える役割を果たす大学を目指し、学内で学生とともに作業療法の支援を行うことも検討しています。子どもと家族の生活を支える作業療法を本気で学びたい人、関西医科大学で共に学びましょう。

准教授 三木 恵美

専門領域:がん・緩和ケア・地域

作業療法士は、身体機能(からだ)・高次脳機能(あたま)・精神心理機能(こころ)を対象としたリハビリテーション専門職であり、対象者の健康で幸福な生活を支援する医療専門職です。

作業療法士は、機能回復を目指した治療はもちろん、生活場面での動作練習や環境調整により対象者が「自分らしい生活」を送れるよう支援します。そのためには、人体構造や疾患・障がいに関する医学的知識だけでなく、動作・活動を評価するための分析力やコミュニケーション技術、医療・保健・福祉にかかわる制度や機器についても幅広い知識を有しておくことが必要です。

関西医科大学では、世界基準の教育カリキュラムと各専門分野における教育・研究・臨床経験豊富な教員が、高度で幅広い専門的な知識・技術を身につけ、社会のニーズに応えて作業療法を創造・展開していける作業療法士、世界で活躍できる作業療法士を育成します。

皆さんのご入学をお待ちしています。

准教授 松島 佳苗

専門領域:子ども・特別支援教育

私たちは、病気や障がいの有無に関わらず、自分らしく幸せに生きたいと願います。子どもも高齢者も、生きる喜びや目的、そして社会の中での役割は人を元気にします。作業療法士は、生きる喜びや目的を一緒に見つけることができる医療専門職であり、そのために必要な知識と技術を作業療法学科で学びます。

今日では、医学の進歩や社会情勢の変化に伴い作業療法士にも高い知識と技術が求められています。最先端の医療が身近にある関西医科大学では、他では得ることができない高い専門性を身に付けることができます。高度で幅広い専門性を身に付け、個々の対象者に寄り添える一流の作業療法士を目指しましょう。

講師 中山 淳

専門領域:手の外科(スプリント)、リハ医工学

医療従事者である作業療法士は知識や技術に加えて、「他者を思いやる温かな心」を持つことが大切です。単に医療行為を行うだけではなく患者様と心を通わせることが必要です。患者様の心を和ませ、打ち解けることのできる豊かな人間性を持ち、患者様から愛される医療人になって欲しいと思います。

作業療法は人とやりとりを通して行う対人援助職です。いろんな出会いを通して学び、成長できる仕事だと思います。学生生活を楽しく過ごすために一杯学び一緒に成長して、枠に囚われない作業療法士的な思考を身につけていきましょう。

助教 宮原 智子

専門領域:地域・高次脳機能障がい

人の生活は、本人自身とそれを取りまく周囲の環境が日々の活動や習慣を形作っています。そしてそれらが上手く機能することで人は健康に過ごすことができます。

作業療法は、生活する本人の身体や心の状態、家族や友人など身近な人との関係、学校や職場の環境など、本人を取り巻くすべてのものに注目し、本人が健康に過ごすにはどうすればいいかを考える職業です。病院だけではなく、家族や友人、近所のコミュニティなど幅広い視点で対象者と共によりよい生活を考える可能性とやりがいがあります。対象者も自分自身も健康になれるような作業療法士を共に目指しましょう。

助教 蓬莱谷 耕士

専門領域:運動器障がい、手外科

ヒトにはそれぞれの大切な生活があります。生活をするには体の動き、認知・判断能力、社会適応能力等が求められます。また、対象者を取り巻く家族や友人、社会環境もとても大切です。怪我や病気は、ヒトの生活に大きな影響を及ぼします。医療は、怪我や病気を治すだけではなく、それぞれの幸せな生活に戻れるよう多くの職種で支援します。その中で、作業療法士は、体の動き、認知・判断能力、社会適応能力の向上、代替え手段の提案、環境への関わりを行い、対象者の生活の質の向上を目指します。本学には、これらの幅広い領域を専門とする教員が在籍しています。また、本学の医学部・看護学部との交流もあり、資格取得後のチーム医療の実践には非常に有用です。是非、対象者の生活向上のため関西医科大学で一緒に学びましょう。

助教 橋本晋吾

専門領域:身体障がい・高次脳機能障がい

作業療法士は、できない動作・活動をできるようにするため、原因(疾患や障害)を軽減するだけでなく、環境(道具や方法、周囲の人々)を調整することによっても解決を図ります。「からだ」だけでなく「あたま」と「こころ」の治療や支援ができる医療専門職として、そしてAIが代わることのできない仕事として、作業療法士は欧米で人気の高い職業です。

関西医科大学には、大学病院において先端医学に基づいた治療理論を身に付け、日々進歩するAIやICT技術を臨床に応用するためのアシスティブテクノロジーについて学べるカリキュラムがあります。これからの社会的ニーズに応えられる作業療法士を目指して、関西医科大学で共に学びましょう。

助教 砂川耕作

専門領域:アシスティブテクノロジー・認知症

作業療法で対象となる人は様々いて、その人に合わせたアプローチを考えなくてはなりません。そのためには幅広い視点が求められ、多くのスキルを学ばなければなりません。しかし、頑張ってスキルを学んだ分、目の前の人を笑顔にさせる確率はグッと上がります。私は作業療法士として働いてきて、いっぱいの笑顔を見てきました。そして、対象者からの「ありがとう」をもらってきました。そのやり取りを通して、私自身も勇気づけられ、常に対象者のためにスキルを伸ばしたいと思っています。

作業療法士はやりがいのある仕事です。作業療法士に興味を持った皆様と一緒に、私もまだまだ学ぼうと思っています。一緒に学べる日をお待ちしております。

助教 山下円香

専門領域:脳ネットワーク・高次脳機能障がい

リハビリテーション職を将来の候補として選択することを考えておられる皆さまは、これまでにどのようなことに興味をお持ちだったでしょうか?勉強以外のことでも、これまでにたくさんのことに触れてこられたと思います。

リハビリテーションの領域は、近年ますます学際的な学術領域になってきており、たくさんの学問領域をまたいで試行錯誤しながら最適解を探すという面白さがあります。当大学では、そのような面白さを学ぶための、先端知識・技術を取り入れたカリキュラムが準備されています。異分野に触れ、豊かな発想で「問い」にチャレンジしていくための力を、関西医科大学で一緒に身につけていきましょう。

助教 林 良太

専門領域:精神障がい

作業療法では、からだ(身体機能)だけでなく、こころ(精神機能、心理)にもアプローチします。精神疾患により社会生活が円滑に送れなくなることがありますが、作業療法士はそのサポートができる魅力的な職種です。ただ病気を治すだけでなく、どのようにすれば暮らしやすくなるのか、社会生活を送りやすくなるのか、対象者の生活や社会参加、環境にまで援助できます。

精神科領域では、まだまだ明らかになっていないことがありますが、それを調べて、考えて、創り出すという楽しさもあります。関西医科大学で一緒に学んでいきましょう!

卒業後の進路

  • 病院・診療所
  • 老人保健施設・通所リハビリテーション
  • 介護予防・健康増進事業
  • 保健センター・地域包括支援センター
  • 障がい者支援施設・児童福祉施設
  • 特別支援学校・学校教育施設
  • 地方公共団体
  • 就労支援事業施設
  • 教育・研究機関
  • 刑事施設
  • 一般企業