在学生メッセージ(博士前期課程 高度実践看護師コース)
クリティカルケア看護学領域
大塚 正人 さん
※2023年10月取材当時の内容です。
関西医科大学大学院看護学研究科を選んだ理由をお聞かせください。
私は専門看護師を目指して大学院に進学するにあたり、座学だけでなく、専門看護師の実習についても大切にしてきちんと指導を受けられる体制が整っていることを重視していました。関西医科大学大学院看護学研究科の宇都宮明美教授は、ご自身も急性・重症患者看護専門看護師(CCNS)であり、これまでも数多くのCCNSの教育に携わられてきたご経験があったため、宇都宮教授のもとで学ぶことで、自分も臨床で活躍できるCCNSに成長できるのではないかと考えました。
また、進学のタイミングを決める上では、本学の学費の低さも決め手のひとつとなりました。
入学後はどのような研究や実習をしていますか?
実習については、Ⅰ〜Ⅲにわかれており、医局に入らせていただき医師の臨床判断を学ぶ実習を行った後、CCNSを指導者として、これまで学んだ理論などをもとに専門看護師の役割実践を実際に行う実習に参加しました。
研究については、私は集中治療室における代理意思決定支援について関心があり、若手看護師を対象としてインタビュー調査を実施し、若手看護師がどのような代理意思決定支援を行っているのか、また、そこでどのような困難を抱いているのかを明らかにしたいと考えています。
印象に残っている講義・実習科目は何ですか。どのようなことを学びましたか。
「クリティカルケア看護学演習Ⅱ、Ⅲ」の講義では、臨床で活躍されているCCNSの方々がゲストスピーカーとして事例を提供してくださったり、学生が経験した困難事例をもとにディスカッションに参加してくださったりして、専門看護師としての思考を学ぶことができました。
また、その後に続く演習Ⅱ、Ⅲの見学実習では、自分が見学したいCCNSのもとに伺い、専門看護師としての実際の活動を見学しながら、CCNSがどのように考えながら役割実践を行っているのか、講義で学習した理論などを臨床での具体的な場面にどのように落とし込んでいるのかを学ぶことができました。
関西医科大学大学院看護学研究科の魅力は何だと思いますか?
学習環境はとても充実していると感じています。院生室として勉強場所は確保されており、他領域の院生とも同じ部屋のため、自分の学習や実習、研究などに行き詰まったときも、他領域の大学院生との会話に新たな気づきがあったり、専門領域からの意見をもらえたりなど、刺激を受けられます。
さらに、看護学部棟の図書室には看護系の書籍や雑誌が揃っていますし、医学部棟にも医学部図書館があり、その他にも電子ジャーナルや文献検索のデータベースも使用できるため、幅広い文献に触れることができて助かっています。
修了後は、どのような分野で活躍したいと考えていますか。
私は職場を休職して進学してきたため、大学院修了後は復職し、自身の職場でまずは患者さん家族への実践力を磨きながら、CCNSの認定取得に向けて準備を進めていきたいと思います。
また、自身が関心を持ち研究テーマとしている、クリティカルケア領域における意思決定支援について、まずは病棟内にアドバンス・ケア・プランニング(Advance Care Planning :ACP)や共同意思決定(Shared decision making: SDM)の知識を普及し、患者さん家族の価値観を反映した医療を提供できる体制を整えていきたいと考えています。
また、大学院で学修した理論やエビデンスをもとに、看護の意味づけを行うことで、看護師がやりがいを感じながら患者さん家族によりよい看護を提供できるよう、部署の看護師教育にも携わっていきたいです。
最後に受験生の方に向けて、メッセージをお願いします!
臨床で働いている看護師にとって、大学院への進学は比較的ハードルが高いと思います。
大学院は成人学習なので、学部のように一つ一つを教えてくれる講義スタイルではなく、自分で調べ考えて答えを見出していかなければならず、ときに苦しいこともあります。
しかし、博士前期課程の2年間は看護師人生の視野を確実に広げてくれると思います。臨床現場で何か困っているとき、自身のキャリア形成で迷っているとき、ぜひ一度大学院への進学を考えてみてください。