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概要

看護学研究科の概要

  • 開設時期
    2018年(平成30年)4月
  • 開設場所
    関西医科大学(大阪府枚方市新町2-5-1)

博士前期課程

  • 標準修業年限 2年
  • 入学定員 20名
  • 取得学位 修士(看護学)(Master of Science in Nursing:MSN)

博士後期課程

  • 標準修業年限 3年
  • 入学定員 5名
  • 取得学位 博士(看護学)(Doctor of Philosophy in Nursing:PhD)

建学の精神・大学の使命

建学の精神

本学は、「慈仁心鏡」、すなわち慈しみ・めぐみ・愛を心の規範として生きる医人を育成することを建学の精神とする。

大学の使命

関西医科大学の知的資源を広く社会に還元し、地域社会に開かれた大学を目指すとともに、医学知識の普及、生涯学習の促進を図ることを目的に、広く学習の機会を提供し、地域社会に対する教育、研究、診療の各分野において教育機関としての社会的使命を果たす。

教育の理念

関西医科大学大学院看護学研究科は、建学の精神である「慈仁心鏡」に基づき、深い教養と高い倫理観および人間愛を基盤とした精深な学識を授け、人の尊厳を尊重し、生命・健康・生活を統合した高度な看護実践力、研究力および教育力を養い、看護学の進展・革新と共に社会の発展と平和に寄与する人材を育成することを教育理念とする。

博士前期課程

看護学に必要な広い視野に立った学識を授け、人の生活に根差した看護実践に必要な高度な専門性を有する実践能力、または、実践者への教育を通して人々の健康に寄与するための教育研究能力を養う。看護実践を変革し、研究者としての基礎的能力を養うことで、国内外において活躍しうる人材の育成を目的とする。

博士後期課程

自立した高度な研究力と教育力、新たなことへの挑戦力、および変革力を有し、長期的およびグローバルな視野で看護学の発展に寄与できる、創造性豊かな教育力と研究力を有する人材の育成を目的とする。

3つのポリシー

博士前期課程

入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)

  1. 高い倫理観を基盤に、自らの看護の力について語れる人
  2. 看護実践で生じるさまざまな現象や課題を見極め、看護の質向上に寄与したい人
  3. 看護あるいは保健・医療・福祉・教育における新たな問題を自主的に解決したい人
  4. 実践に根ざした研究課題に取り組むために必要な研究方法を学びたい人

教育課程の編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

医科大学の中の看護学研究科として、附属医療機関をはじめ、総合クリニックや訪問看護ステーションなど、さまざまな医療提供ができる施設を併せ持つ本学の特徴を最大限に活かした科目で構成する。

共通

  1. 実践を支えるための基本的な理論を学ぶ授業を配置する。
  2. 環境と健康との関連を、地域、国内、国際的視野で捉え、看護がなすべき方向や課題を考え、変革する力を養うための科目を博士後期課程と合同で配置する。
  3. 看護実践、教育と研究を有機的に連動させ、科学的根拠に基づいた看護実践へと変革するための研究法の授業を配置する。
  4. 看護の専門的知識を実践に根差して捉えるため、専門領域には講義・演習・実習を配置する。

高度実践看護師コース

  1. 人々の多様な状況・背景を理解し、高度看護実践力を獲得するために、実習環境を整える
  2. 学生が自ら実践力を客観的に判断し高度看護実践へと導くため、シミュレーション教育を積極的に導入する

臨床看護教育者コース

  • 看護基礎教育、新人教育、継続教育等の看護教育を受ける者の発達段階やレディネスに応じた教育が展開できるよう、環境を整える

研究者コース

  • 一連の研究プロセスを重点的に学び、研究を遂行するために、研究課題を焦点化する目的で演習(フィールドワーク等)を配置する。

学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

共通

  1. 保健・医療・福祉・教育に関する情報を多面的に収集し、科学的・論理的に考察し、多職種と協働できる
  2. 看護実践および教育と関連した研究課題について探究できる
  3. 人々の生活の質(Quality of life:QOL)のため、看護実践の変革に寄与できる

高度実践看護師コース

  1. 医療の専門家であるという自覚と高い倫理観に基づいた高度看護実践を提供できる
  2. 地域で暮らす人々の歴史や環境を理解し、生活に根差した健康の維持・推進のため系統的な高度看護実践を提供できる
  3. 高度先進医療を受ける人々、さらに受けた人々の多様な状況・社会背景を理解し、中・長期的な視野での高度看護実践を提供できる

臨床看護教育者コース

  1. 看護職の看護実践能力育成のため、エビデンスに基づく体系的な教育プログラムを開発できる
  2. 看護職の能力開発のため、個別または集団への教育や支援ができる

研究者コース

  • 実践に根差した研究課題に必要な研究方法を用いて研究に取り組み、基礎的な研究力を修得できる

博士後期課程

アドミッション・ポリシー

  1. 人の尊厳を尊重し、高い倫理観のもとで社会に貢献する意思と使命感を有する人。
  2. 専門分野に精通した知識と柔軟な発想を有する人。
  3. 看護実践力を基盤とし看護を取り巻く環境で生じる現象を見極め、教育と研究を推進できる人。
  4. 生活する人の視点とグローバルな視野を併せ持ち、看護の革新を目指す人。
  5. 看護学の発展につながる研究力・教育力および革新する力を高めることへの強い意志を有する人。

カリキュラム・ポリシー

  • 看護学の学術的発展を教育・研究を通して担う力を修得するための基盤となる看護理論や研究法を学ぶ授業を配置する。
  • 環境と健康との関連を、地域、国内、国際的視野で捉え、看護がなすべき方向や課題を洞察、革新する力を養うための科目を配置する。
  • 専門分野の学識を深めるため、専門分野には特論と演習を配置する。
  • 看護を取り巻く環境で生じる現象を多角的な観点から捉え自立した研究能力を培うため、多様な研究法の講義・演習を配置する。

ディプロマ・ポリシー

  1. 看護実践に不可欠な科学的・学際的な知識を基に看護実践を創造するための自立した研究活動、および次世代の看護を見据えた教育力を持つことができる。
  2. 国内外の専門家と協働して、人々の健康と生活に関わる社会システムの構築および変革を行うことができる。
  3. 看護が社会に果たすべき役割を自覚し、専門職としての高い倫理観と責任感を基に看護実践を革新するための開発を行うことができる。
  4. 人々の生活の質(Quality of life:QOL)、社会の発展および平和に貢献することができる。

コース・分野

博士前期課程

以下の3コースを設置しています。

※2023年度より、研究者コースにこども看護学を設置しました

※2022年度より、高度実践看護師コースおよび研究者コースに『がん看護学』を設置しました

関西医科大学大学院看護学研究科博士前期課程は、以下の7分野の高度実践看護師教育課程に認定されています。

  • 精神看護分野
  • 在宅看護分野
  • 小児看護分野
  • 老年看護分野
  • 慢性看護分野
  • がん看護分野
  • クリティカルケア看護分野

高度実践看護師とは、高い専門性と優れた看護実践能力をもつ看護職者のことです。高度実践看護師になるためには、高度実践看護師教育課程をもつ大学院修士課程で、必要な単位を習得して修了するなど、所定の条件を満たす必要があります。

博士後期課程

以下の4分野を設置しています。
博士後期課程では、看護実践に根差した高い教育能力と研究能力を有する人材を育成するために、専門分野として基盤看護、広域看護、生涯発達看護、治療看護の4分野を設け、教育の一貫性を保持しながら学びを深めます。

カリキュラム

博士前期課程

博士前期課程には高度実践看護師コース、臨床看護教育者コース、研究者コースの3コースがあります。高度実践看護師コースの7領域(在宅看護学、精神看護学、こども看護学、老年看護学、慢性疾患看護学、がん看護学、クリティカルケア看護学)は、高度実践看護師教育課程に認定されています。

臨床看護教育者コースは、看護職の能力開発のため個別または集団への教育や支援を目指したコースで、西日本で初めての開設です。

研究者コースでは、量的・質的研究方法を学習し、文献検索・検討や学術論文執筆に関する優れた研究能力の醸成に重点を置いています。

共通科目
共通科目A 【看護学共通科目】
看護理論、看護管理学、看護教育論、コンサルテーション論、看護倫理、看護政策論

共通科目A 【研究法】
看護学研究法、量的研究法、質的研究法

共通科目A 【特別科目】
看護の課題・展望Ⅰ、災害看護学、家族看護学

共通科目B 【フィジカル看護学】
高度フィジカルアセスメント、高度病態生理学、高度臨床薬理学、臨床推論・診断学

共通科目C 【高度実践看護学】
高度実践看護師の役割と機能、ヘルスプロモーション・疾病予防、プライマリケア看護、医療の質保証と安全管理

 

※各コースの履修モデルが提示されています。

博士後期課程

博士後期課程では、看護実践に根差した高い教育能力と研究能力を有する人材の育成のための科目を配置しています。教育の一貫性を保持しながら専門分野の学びを深めることを目的に、専門分野として基盤看護、広域看護、生涯発達看護、治療看護の4分野を設けています。また、実践を革新するための研究課題に取り組み、自立した研究能力を養うため特別研究を配置しています。

科目/区分 授業科目
共通科目 看護学共通科目 ・看護と科学
・看護の概念・理論構築
・看護学研究法発展 
・質的看護研究法発展
・量的看護研究法発展
・看護高等統計学
・看護の課題・展望Ⅱ
論文支援科目 ・研究計画Ⅰ
・研究計画Ⅱ
・英語論文作成法
計10科目

看護学研究科教育要項(シラバス)について

2020年度からシラバス(教育要項)はオンライン化されました。
下記のリンク先ページで看護学研究科をお選びください。

オンラインシラバス

領域紹介ページについて

領域紹介一覧はこちら

本研究科所属院生の研究助成・奨学金助成一覧

2024年度

  • 公益財団法人木村看護教育振興財団看護研究助成
    分野・領域:博士前期課程 慢性疾患看護学領域
    研究課題名:炎症性腸疾患患者の治療選択におけるシェアード・ディシジョンメイキングへの看護支援の探求
  • 公益財団法人木村看護教育振興財団専門看護師奨学金助成
    分野・領域:博士前期課程クリティカルケア看護学領域

2023年度

  • 公益信託山路ふみ子専門看護教育研究助成基金
    分野・領域名:博士後期課程 治療看護分野(慢性疾患看護学領域)
    研究課題名:炎症性腸疾患とともに生きる患者の”Positive living”に至るプロセス

2022年度

  • 公益財団法人笹川保健財団
    分野・領域名:博士後期課程 基盤看護分野(国際看護学領域)
    研究課題名:多職種連携による訪問看護師の在宅における看取りの検討
  • 公益信託山路ふみ子専門看護教育研究助成基金
    分野・領域名:博士後期課程 生涯発達看護分野(母性看護学領域)
    研究課題名:腹圧性尿失禁を有する妊婦のヘルスリテラシー発展に着目した骨盤底筋トレーニングの有効性の評価
  • 公益信託山路ふみ子専門看護教育研究助成基金
    分野・領域名:博士後期課程 生涯発達看護分野(母性看護学領域)
    研究課題名:第1子出産後に抑うつを経験した母親の第2子妊娠期から育児期におけるコペアレンティングに着眼した支援の構築
  • 明治安田こころの健康財団研究助成
    分野・領域名:博士後期課程 生涯発達看護分野(母性看護学領域)
    研究課題名:第1子出産後に抑うつを経験した母親の第2子妊娠期から育児期における抑うつと 関連要因に関する前向きコホート研究
    -第1子出産後に抑うつを経験した母親の特性とスクリーニングに関する検討-

2021年度

  • 公益社団法人日本糖尿病協会メディカルスタッフ育成研究助成
    分野・領域名:博士後期課程 治療看護分野(慢性疾患看護学領域)
    研究課題名:エンドオブライフ期にある糖尿病患者の看護援助指針の開発
  • 日本糖尿病・教育看護学会研究助成
    分野・領域名:博士後期課程 治療看護分野(慢性疾患看護学領域)
    研究課題名:糖尿病患者の抑うつ症状予防アセスメントツール作成と実用性検証-糖尿病専門クリニック看護師による療養支援-

2020年度

  • 公益財団法人循環器病研究振興財団循璟器疾患看護研究助成
    分野・領域名:博士前期課程 慢性疾患看護学領域
    研究課題名:在宅療養を支える慢性心不全看護認定看護師の実践
  • 日本慢性看護学会研究助成
    分野・領域名:博士前期課程 慢性疾患看護学領域
    研究課題名:腎臓病療養指導士を対象とした腎代替療法選択における意思決定支援の現状と課題