修士課程研究分野別教員研究内容一覧
出願を希望する方は、出願書類の提出前に、指導を希望する教員に必ず相談してください。各教員の連絡先は大学院課にお問い合わせください。
北田容章 教授(解剖学講座)
生体内に存在する幹・前駆細胞の正常・病態における動態を追跡し、着目した細胞が、いつ・どこで・どんな細胞として機能するかを把握し、その細胞をどうすれば疾患治療に役立てることが可能かについて検証を行う。また、再生可能な動物の自発的再生機構を明らかとし、哺乳類への応用に資する研究を行う。これらの研究について指導を行う。
中村加枝 教授(生理学講座)
情動や注意、社会的環境などが行動を変化させる神経メカニズムを明らかにするための、実験の計画、遂行、データの解釈、論文執筆について指導を行う。
小林拓也 教授(医化学講座)
蛋白質科学(構造生物学、生化学など)と神経科学的アプローチにより、蛋白質分子の機能を原子レベルから個体レベルまで解析する。生体における蛋白質分子の生理的及び病態生理的な役割を解明し、「くすり」の標的となる蛋白質分子を制御する化学物質・分子を探索・設計することを目指す研究について指導を行う。
中邨智之 教授(薬理学講座)
細胞外マトリックスの形成メカニズム、機能、および疾患における役割を分子レベルで明らかにし、新たな組織再生技術開発を目指す研究について指導を行う。
大隈 和 教授(微生物学講座)
微生物の中でも、主にヒトに病原性のあるウイルスについての基本的な知識および実験手技を修得し、より発展的な微生物学研究に繋げられるような土台を築くことを目標に研究指導を行う。具体的には、研究テーマの選択や研究計画の立案から始め、感染細胞の培養、動物(マウス)を使った感染実験など幅広く学び、研究成果を得ることを目指す。
人見浩史 教授(iPS・幹細胞再生医学講座)
再生医学に関して、最新の知識と研究の動向を学び、再生医学研究の意義を理解する。自ら再生医学研究を立案し、遂行するための基本的技術を習得する。再生医学の実践として、iPS細胞を含む多能性幹細胞から目的とする臓器の細胞へ分化誘導する研究を指導する。疾患特異的iPS細胞を用いた病態解明や新規治療法開発などの研究についても指導を行う。
六車恵子 教授(iPS・幹細胞応用医学講座)
発生学・神経科学の基礎的および最新の知識を習得し、ヒト多能性幹細胞(ES細胞やiPS細胞)の分化誘導技術・オルガノイド作製技術・イメージング技術・ゲノム編集技術等を駆使しながら、脳を科学的に理解し、神経疾患を中心とする難病の克服を目指した研究の指導を行う。
赤根 敦 教授(法医学講座)
法科学分野における基礎知識と技能を身につける。この中には、生体成分や薬毒物の微量鑑定、DNA型鑑定に関する基礎知識、基礎技術および機器の操作法の修得を含む。これらの知識・技術を駆使する研究について、企画・遂行・考察・論文作成の技術を学習する。解剖介助の知識及び技術も修得する。
伊藤量基 教授(内科学第一講座)
血液、呼吸器疾患、膠原病、そして感染症の4つの診療分野をつなぐ、「生体防御・免疫」をキーワードに研究を指導する。この生体防御・免疫を学ぶことにより血液、呼吸器疾患、膠原病、そして感染症それぞれの臨床と基礎をつなぐ研究者の育成を目指す。さらに生体防御・免疫の領域で研究者として将来自立できるだけの幅広く深い専門的知識と、研究に必要な実験のデザインなどの研究手法や研究遂行能力を修得させる。
平野伸二 教授(生物学教室)
哺乳類の発生における形態形成や神経回路形成機構ならびに、それらの異常によって引き起こされる病態や発達障害に関する研究について指導を行う。
服部文幸 研究教授(iPS・幹細胞再生医学講座)
本特別研究の出発点は各人が興味を有する臓器や疾患である。指導教員と共に臓器再生医療や新しい疾患治療方法の構築を目指して、情報収集や分析、導き出される仮説の立案と証明方法について議論する。ツールはヒトiPS細胞、次世代シークエンサー、最新鋭質量分析機、FACS等、多彩である。研究成果と共に、学生自身の未来を輝かせるために自己革新も目指す。
小早川令子 研究所教授(附属生命医学研究所 神経機能部門)
分子生物学・生化学・生理学・行動学など様々な研究手法を駆使して、外界からの刺激に対して哺乳類の脳が適切な情動やそれに伴う行動および生理応答を誘発するメカニズムを解明する。
坂本毅治 学長特命教授(附属生命医学研究所 がん生物学部門)
がんの増殖、転移、薬剤耐性などの悪性化メカニズムについて分子レベルの解析からマウス個体、臨床検体を用いた解析まで一連の解析を行うために必要な知識・技術の習得を目指す。加えて、がん細胞・間質細胞相互作用のネットワーク解析や公共データベースを用いた遺伝学的解析を通じて、がんを俯瞰的に理解する研究についての指導も行う。
花岡宏史 研究所教授(附属光免疫医学研究所 基盤開発部門)
光免疫療法のさらなる発展のために、光免疫療法に適した新規標的分子の探索、標的分子に対する光免疫療法用薬剤の設計・作製、光免疫療法用薬剤の基礎的評価を包括的に行うことで、光免疫療法用の新規薬剤を開発することを目指す研究について指導を行う。
福山英啓 研究所教授(附属光免疫医学研究所 免疫部門)
感染症、がん、アルツハイマー病などの疾患に対する免疫療法のイノベーションは今後、社会で期待される研究分野である。治療抗体探索をはじめ、感染症及び非感染症にかかわらず、さまざまな疾患に対するワクチン開発を推し進める。この研究・開発分野の根幹となる免疫記憶誘導・維持の分子、細胞、個体レベルでの理解を目指し、研究指導を行う。
近藤英作 学長特命教授(附属光免疫医学研究所 腫瘍病理学部門)
腫瘍病理学の基礎的研究について、患者病理組織およびモデル動物使用組織や細胞を材料として、悪性腫瘍の分子生物学的・組織学的特徴の解析の基礎を学び、これを応用し分子病理学的側面から未知の腫瘍の基礎的な性状の発見にアプローチする。
海堀昌樹 教授(肝臓外科学講座)
消化器外科領域における、手術侵襲作用機構の解明、また侵襲軽減効果の検討、各種癌治療における癌転移進展メカニズムの解明、および手術療法とDDSを含めた化学療法やウイルス療法開発を目指す研究について指導を行う。
里井壮平 教授(胆膵外科学講座)
臨床に直結した研究テーマに対して、臨床検体を用いて治療法の確立や病態解明を行う過程を学習し、新規知見を英文にまとめて世界に発信することができる研究者の育成を目指す。国内ならびに海外の施設との共同研究を通じて、質の高い臨床研究の立案・計画・実施・解析・論文作成を行う。
神田 晃 センター教授(附属病院 臨床検査医学センター)
検体検査および生理機能検査などの臨床検査医学における基礎研究力を遂行する知識と技術を取得し、新規バイオマーカー、診断法、検査機器の開発、特許取得を目指す。
松田達志 准教授(附属生命医学研究所 生体情報部門)
細胞内シグナル伝達の視点から、免疫担当細胞の分化過程ならびに機能発現の分子基盤解明を目指す。また、これら基礎研究から得られた知見に基づき、難治性免疫疾患を標的とした新規の免疫制御技術の開発に取り組む。
徳弘圭造 学長特命准教授(附属生命医学研究所 ゲノム編集部門)
ゲノム編集技術を用いた研究手法を駆使して、疾患の分子メカニズムの解明や新しい治療法の開発に関する研究の指導を行う。
李 成一 准教授(附属生命医学研究所 モデル動物部門)
実験動物における種々の疾病の診断・治療・予防に関する知識を習得し、問題解決に応用できる能力を養う。また発生工学技術を駆使した遺伝子改変動物や疾患モデル動物の作製を通じ、その分子生物学的、生理学または病理学等の解析ができる研究者の育成を目指す。
小早川高 研究所教授(附属生命医学研究所 侵襲反応制御部門)
ヒトや動物は危機状態に対処する保護能力を進化させた。これら能力を感覚刺激により人為的に誘導する感覚医学・創薬は、心筋梗塞、脳梗塞、敗血症、急性呼吸窮迫症候などの救急疾患や精神疾患などへの治療効果をもつ新たな医療として有望である。感覚医学・創薬を題材とし、感覚と脳機能の究明、難病治療薬や人工冬眠などの新技術の開発に必要な知識と経験を習得する。
蔦 幸治 教授(病理学講座)
臨床現場におけるがんゲノム医療の遺伝子情報源は手術や生検的手技で採取された後にホルマリン固定、パラフィン包埋切片(FFPE)が大多数を占める。最適なFFPEを作製するには固定前、固定、固定後工程で様々な影響因子を理解する必要がある。DNAの断片化率等を指標として各工程の最適解を理解し遺伝子診断用サンプル作製工程に精通した研究者の育成を目指す。
甲田勝康 教授(衛生・公衆衛生学講座)
疫学を用いて、人の健康に影響する種々の要因を分析し、その中から利する要因と害する要因を特定し、前者を増強し、後者を減弱させるための対策とその評価を行う。具体的には、人を対象とした大規模疫学調査のデータや比較的小規模な臨床データ等の取扱いを通して、研究倫理・統計解析・結果の解釈・論文執筆の技術についての研究指導を行う。
日笠幸一郎 研究所教授(附属生命医学研究所 ゲノム解析部門)
メンデル型遺伝病や多因子性疾患の発症や予後に関連する遺伝的な因子を探索する研究についての指導を行う。
倉田宝保 教授(呼吸器腫瘍内科学講座)
悪性腫瘍、特に胸部腫瘍に対する薬物治療に焦点をあてた研究を行う。基礎的研究としては悪性腫瘍のゲノム解析を実施し、薬物治療の効果との関連や有害事象の予測などを検討する。
安河内彦輝 講師(附属生命医学研究所 ゲノム解析部門)
遺伝統計学やゲノム解析の知識と技術を駆使して、大規模なゲノム医療情報から疾患に関連する遺伝要因を特定する研究を指導する。また、そのような遺伝要因が人類にもたらされた進化的背景を考慮するなど、多角的な視点を持った人材の育成を目指す。
齋藤貴徳 教授(整形外科学講座)
これまでの電気生理学検査では刺激や記録が困難であった深部末梢神経や脊髄の機能を測定するため、新たに開発された超伝導量子干渉素子(SQUID)磁気センサーを用いた神経機能測定法を導入し、さまざまな疾患への応用を研究する。
長谷公隆 教授(リハビリテーション医学講座)
活動の障害(activity disorders)に関わる病態を理解し、機能評価を通して広くリハビリテーション治療のあり方を把握し、人間工学的なアプローチを通じて生活に関わる問題を解決する方略を創生できる研究者の育成を目指す。
北脇知己 教授(数学教室)
生体計測装置や運動状態を計測する装置を用いて生体信号を収集し、現象をモデル化して数理的な解析を行うことで、生体現象の解明を目指した研究を実施する。研究課題としては、数理モデルの構築やデータ解析などを主とし、近年多様化する生物統計学についても研究対象とする。
木村 穣 理事長特命教授(附属病院 健康科学センター)
ヘルスケアを運動、栄養、心理などの臨床医学のみならず行動科学、医用工学も含めて理解する。またMBA的要素としてのマーケティング、企業連携などのビジネス戦略、イノベーティブな思考、実践まで幅広い能力、ネットワーク構築の修得を目指す。
楠本邦子 准教授(物理学教室)
数百eV~数十keVのX線を用いたイメージング、マイクロX線CT、X線吸収微細構造分析などの手法を用い、生命現象を様々な視点から計測・観察するための新しい手法の開発に関する研究を行う。細胞から個体および医療材料までを対象とし、X線と物質の相互作用を理解し、開発研究できる研究者・技術者の育成を目指す。
問い合わせ先
医学部事務部大学院課
tel:072-804-0101(内線2223)
mail:gradumed(at)hirakata.kmu.ac.jp
※(at)は@に置き換えてください